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[2010.11.30]

解雇を争う裁判で、慰謝料まで請求されることはあるのですか?


A 労働者の人格権侵害など違法性が高い場合は、慰謝料が認められる場合があります。ただし、通常は、労働者が慰謝料を請求しても認められません。

1.行き過ぎた解雇

使用者が行き過ぎた解雇を行った場合、違法な解雇として不法行為(民法709条)が認められるケースがあります。不法行為とは、故意・過失によって相手に損害を与えることです。交通事故は不法行為の典型です。不法行為によって相手に損害を与えた場合、その損害を賠償しなければなりません。損害が精神的な苦痛の場合は、損害賠償として慰謝料を支払うことになります。
ところで、不当な解雇で労働者が精神的な苦痛を受けることは多々あります。しかしこのような精神的苦痛は通常、損害賠償(慰謝料)の対象にはなりません。判例(参考資料①)でも「一般に、解雇された労働者が被る精神的苦痛は、解雇期間中の賃金が支払われることにより慰謝されるというべきである」とする判断がなされています。解雇期間中の賃金が支払われたのであるから、それで気が済んだだろうということです。
労働者の人格権の侵害があるなど、よほどのことがない限り、慰謝料までは認められません。

2.解雇と不法行為

解雇が不法行為と認められるには、いくつかの要件があります。具体的には、違法な解雇を行ったことについて使用者の故意や過失があったか、労働者の人格権侵害となるような権利侵害があったか、具体的な損害が発生しているのか、解雇と損害発生との間に因果関係があるのか、などの要件を充足していることが必要です。たとえばHIV感染が判明した労働者を解雇したケース(参考資料②)や、同業他社の社員との結婚を理由とした解雇のケース(参考資料③)では、違法性が認められ、損害賠償請求が認容されています。

<参考資料>
①カテリーナビルディング事件(東京地裁 平15.7.7判決)
②HIV感染者解雇事件(東京地裁 平7.3.30判決)
③O法律事務所事件(名古屋高裁 平17.2.23判決)

回答者:本田和盛 社会保険労務士(あした葉経営労務研究所 代表)
http://profile.allabout.co.jp/pf/honda/

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