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[2010.11.30]

採用内定を取り消す場合の注意点を教えてください


A 採用内定は労働契約の成立と見られますので、内定を理由もなく取り消すことは解雇権の濫用(らんよう)となります。

1.内定の法的性質

一般的に、採用内定によって労働契約が成立したと考えられています(参考資料①)。もう少し具体的に説明します。採用内定とは、求人を見て応募した労働者の「入社したい」という思いに対して、企業が「承諾した」ということを内定通知で意思表示することです。
これを法的に見ると、企業の募集(申込みの誘引)に対して労働者が応募したことは「労働契約の申込み」になります。そして内定通知の交付は、その申込みに対する「承諾」となります。つまり契約の「申込み」と「承諾」がセットになって労働契約成立の意思の合致(合意)となるのです。
ただし、採用内定の特殊性、つまり内定時期から実際に就労を開始する時期まで間が空くことから、この期間内に、「採用内定当時知ることができず、また知ることが期待できないような事実」が発覚した場合には、解約ができるという「解約権留保付労働契約」が成立したものと解されています。

2.内定取り消し

内定は労働契約の成立となりますが、解約権が留保されていますので合理的な理由があれば解約することができます。たとえば、学校を卒業できなかった、健康状態が著しく悪化した、提出書類の虚偽記載が発覚したなどです。
解約権留保の趣旨に沿った合理的な理由で内定を取り消したとしても、解約権(解雇権)の濫用にはなりません。しかし、企業業績が悪化したことを理由に内定を取り消す場合は、解雇の適法性が厳しく問われることになります。

3.内定取り消しの効果

内定取り消しは解雇となりますので、解雇権濫用法理の適用を受けます。解雇権の濫用と判断されれば、内定取り消しは無効となります。
なお、内定取り消しには、労働基準法(20条)の解雇予告や解雇予告手当の支払いは不要です。正式入社後の試用期間中でも、入社後14日以内であれば解雇予告が不要となることから、まだ入社もしていない段階での内定取り消しに解雇予告は不要です。

<参考資料>
①大日本印刷事件(最高裁二小 昭54.7.20判決)

回答者:本田和盛 社会保険労務士(あした葉経営労務研究所 代表)
http://profile.allabout.co.jp/pf/honda/

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