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魅力再発見! 企業ミュージアム
アシックススポーツミュージアム
[2011.03.10]

ミュージアム開館にかけた想い―アシックススポーツミュージアム(1/3)


魅力再発見!企業ミュージアム
アシックススポーツミュージアム①
(株式会社アシックス)
文=編集部

アシックススポーツミュージアムは、スポーツ用品総合メーカーのアシックスが、創立60周年事業の一環として2009年7月2日にオープンした企業ミュージアムです。“スポーツの進化やすごさを見て、触って、体感できる”という新しいコンセプトの下に設計・展示されている同ミュージアムを3回にわたってレポートします。

アシックススポーツミュージアムは、創業から現在までの歴史を、トップアスリートのスポーツシューズなどと共に振り返る「ヒストリーフィールド」、世界記録のすごさを体感したり、スポーツ用品を見たり触ったりすることができる「アスリートフィールド」、ミニチュアシューズづくりが体験できる「クラフトルーム」からなり、単に「見るだけ」ではなく、触って、体感できるという新たな楽しみ方を提案している点が特徴です。

創業者の鬼塚喜八郎氏の理念・技術・想いを伝える

アシックススポーツミュージアムは、創業者の故・鬼塚喜八郎氏の創業精神を未来に受け継いでいくことを目的に開設されました。

具体的には、①スポーツ文化の発展・スポーツ振興、②青少年の健全な育成、③企業としての社会貢献に集約できます。

創業者鬼塚喜八郎氏による創業の精神

1949年にスポーツを通じて青少年の健全な育成を目指し、将来の日本の発展に寄与することを目的に設立されたのがアシックスの前身(当時は)オニツカ株式会社です。

戦争から復員した鬼塚氏は、戦後の荒廃した社会の中で、「青少年がスポーツに打ち込めるようないい靴を作れ」という兵庫県教育委員会の保健体育課長のアドバイスを受け、まったく経験のないスポーツシューズ作りを決心します。

スポーツは身体を強くするだけでなく、ルールやマナーを大切にし、ベストを尽くすこと、チームワークの大切さ、日ごろの鍛錬の重要さを教えることができまするのです靴はあらゆるスポーツに欠かせない用具であり、しかも、神戸は日本でも有数のゴム産業地であり、シューズ作りには格好の環境だったことも、鬼塚氏をスポーツシューズ作りに突き動かした背景といえます。

スポーツシューズといえば舶来品しかなかった時代に、鬼塚氏は一からシューズ作りを学び、研究・改良を重ねながら次々と革新的なスポーツシューズを開発し、オリンピックに出場する選手に自社製品を供給するまでになりました。その独自の営業・販売戦略で、一代で「オニツカタイガー」を国内外有数のスポーツブランドに育て上げ、1977年にはジィティオ、ジェレンクと合併してスポーツ用品総合メーカー「アシックス」を設立しました。鬼塚氏は、スポーツシューズ作りに運動力学や人間工学といった科学の要素を取り入れた先駆者でもあります。

このように鬼塚氏は、スポーツを通して青少年の健全な育成を図り、シューズという“ものづくり”を通じて社会に貢献することを創業の精神に据えていました。同ミュージアムは、企業PRという一面をもちながらも、鬼塚氏の理念を継承する場としてオープンしたわけです。

社員の教育にも活用し、創業のDNAを次代につなぐ

また、同ミュージアムは、同社に入社した社員の研修の場としても活用されています。同ミュージアムの藤田和彦館長は次のように話します。

アシックススポーツミュージアム 藤田和彦館長

アシックススポーツミュージアム 藤田和彦館長

「鬼塚さんは、商品を開発する際、選手に使ってもらい、意見を聞いて選手の要望に100%こたえるために改良に余念がありませんでした。選手の満足を徹底的に追求してできた製品やこれまでの技術開発の成果、さらには商品開発にかけた先人の想いに触れることで、アシックスのものづくりのDNAが継承され、さらに進化していくと思います。」

ミニチュアシューズづくり体験で、ものづくりの大切さを学ぶ

毎週土曜日午後3時から館内クラフトルームで、ミニチュアシューズを作るイベントも開催しています。ミニチュアシューズは手の平にすっぽりと収まるサイズで、デザインも精巧にできており、本物そっくり。というのも、使用する素材などは実際と同じで、シューズを製造する際に出た廃材を利用しており、環境にも配慮しています。

完成したミニチュアシューズを持つ藤田館長

約70分かけて井ノ原副館長の指導の下、自分の手や指、道具を使ってシューズ作りの行程に沿って作り上げていくのです。ものづくりの難しさ、出来上がった時の喜びなど、ものづくりの大切さに触れることができます。すでに小学生をはじめとして約1800人が体験しており、好評を博しています。

アシックススポーツミュージアム ミニチュアシューズキット

このキットを井ノ原副館長の指導の下、組み立てていきます

神戸の小学生からスポーツをテーマにした絵を募集

毎年、神戸市内の小学生を対象にスポーツをテーマにした「こどもスポーツ絵画展」も開催しており、スポーツ文化の振興にも努めています。

子どもたちにスポーツをテーマにした絵を描いてもらうことで、普段とは違った角度からスポーツに触れ、スポーツへの関心を持ってもらう機会にしたいという趣旨です。

絵画展は同ミュージアムが主催し、神戸市、神戸市教育委員会、朝日新聞社の後援、株式会社サクラクレパスの協賛の下で運営しています。なかでもアシックス 高橋尚子賞は、シドニーオリンピック女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんが特別審査員を務め、入選作品は高橋選手自らビデオレターで、その作品のすばらしさを紹介してもらえる特典付きです。毎年10月末に応募を締め切り、11月に選考して、11月下旬~12月下旬まで、同ミュージアムの2階のギャラリーに展示されます。

第2回に当たる2010年は、26校から546作品が集まり、前年を大きく上回る盛り上がりを見せました。

外部機関とも協力し、スポーツを基軸に幅広い活動を展開

ほかにも、同ミュージアムでは、外部機関と協力して、青少年の育成に向けたさまざまな取り組みを行っています。

スポーツ愛好家の世界的ネットワークであるNPO法人グローバルスポーツアライアンスと協力して、スポーツと地球環境という視点から「スポーツ環境校外学習」を開催し、地球環境を守る大切さの講義、自宅にある不用になったスポーツウエアを回収し、世界の難民に送る活動を実施しています。

また、財団法人日本サッカー協会(JFA)が主催する「夢の教室」(通称:ユメセン)と協力し、同ミュージアムで教室を開催しています。ユメセンとは、主に小学5年生を対象にJリーグやなでしこジャパンの選手、その他のスポーツの現役選手やOB、OGが「夢先生」となって、「夢を持つことの大切さ」や「仲間と協力することの大切さ」をゲームやトークで学んでいく活動です。

より多くの青少年にスポーツの楽しさ、すばらしさを知ってもらいたい

同ミュージアムの入館者は2010年12月時点で累計2万3000人に達しています。2009年7月のオープンから1年5カ月という短期間で、企業ミュージアムというスタンスのため、本社の休日に合わせる形で日曜日、月曜日、祝日を休館にしているにもかかわらず、多くの人が来場したことは、同社のブランドの高さとスポーツの持つ魅力を表したものといえるでしょう。

しかしながら、藤田館長はこの結果に決して満足しているわけではありません。
「子どもから大人まで、トップアスリートのシューズを見たり、実際に触ったり、陸上競技の世界記録やピッチャーの投球スピードのすごさを体感できることは喜ばれています。また、各種イベントも好評です。しかしながら、来館者の属性をみると、まだ子どもさんの割合は28%にとどまっているのが現状です。この数字を将来的にはさらに高めていきたいと考えています。今後も青少年の健全な育成とスポーツ文化の振興のために、一人でも多くの人たちに喜んでいただけるミュージアムにしていきたいと思っています」

アシックススポーツミュージアムは、一人でも多くの人にスポーツの楽しさ、スポーツをする喜び、感動、そして世界記録のすごさを体感してもらい、スポーツを始めたり、関心を持ったりするきっかけ、さらには未来を担う青少年の育成といった創業者の想いを実践する場として機能しています。

■アシックススポーツミュージアム
創業の精神である、スポーツを通じた青少年育成、スポーツ文化の振興などを目的に創業60周年に当たる2009年にオープンした
■所在地:神戸市中央区港島中町7-1-1
開館時間:10:00~17:00 (最終入場16:30)
入館料:無料
休館日:毎週日曜日、月曜日、祝日、夏季休暇(8月9~17日)、年末年始休暇
■クラフトルーム(ミニチュアシューズづくり体験)
開催日:土曜日
開催時間:15:00~16:00
料金:500円
※先着20名(団体の場合は事前予約)
■アクセス
電車であれば、神戸・三宮からポートライナーで中埠頭駅下車。徒歩約2分。専用駐車場はないが、付近にコインパーキングあり。
■URL
http://www.asics.co.jp/museum


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