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守島基博氏インタビュー [2010.06.20]

守島基博氏インタビュー(1)あなたの会社の人事部、貢献してますか?


人材は企業の財産であり、大切な経営資源。
人材マネジメント研究の第一人者である守島基博先生(一橋大学大学院商学研究科教授)に、人事部の「これから」をうかがった。

守島基博氏

■現場リーダーにとって「人事部は邪魔者」!?

労務行政研究所調べ(2010年3月)。マクロミル社webアンケートにより、ビジネスパーソン412人が回答。点数は10点満点で評価した項目別の平均値。

――今回、ビジネスパーソンに、「あなたの会社の人事部は何にどのくらい貢献していますか?」と尋ねたところ、10点満点の設問ほとんどが平均5点未満という低い評価になりました。これは人事と社員との間に相当距離感があることを示していると思いますが、いかがでしょうか。

現実にいま、現場と人事との間には相当の距離感があると思います。ただ、その中でも一般社員と、現場のリーダーの見方は大分違っていて、特に現場リーダーは人事に対して、大きな距離を感じている。それが一つの大きな問題だと思います。
特に90年代のバブル崩壊以降、日本企業の多くが成果主義人事やその他の人事改革を進めていった中で、人事と現場との距離感はそれまで以上に開いていった印象があります。実際、私が企業の部課長クラスの方と話をすると、「人事は邪魔者だ」と思っている人もいるくらい、このアンケート結果以上の距離が感じられました。

一方、現場の一般社員は、やはり人事と距離感はあるものの、実は人事にすごく期待している部分もあるようなんですね。例えば、「人事にもう少し自分たちの状況を分かってほしい」「職場の中や上司との軋轢に何らか手を打ってほしい」とか、人事に対する期待感もすごく高いんです。ですから、一般社員の人たちは比較的期待感を持ったまなざしで人事を見つめているように感じます。

■忙しい現場と支援したい人事、期待と現実のギャップ

会社イメージ

――特に現場リーダーと人事で大きな距離感が生まれているのは、職場を束ねるリーダーが期待する事柄に対して、人事が応えきれていないということでしょうか。

原因の一つは、ただでさえ忙しくて疲れている現場のリーダーに、人事からお願いすることが、ここ10年くらいでとても増えてきたということですね。「目標設定面接は必ず行ってください」「面接は必ず1人1時間以上」「この書類はいつまでに必ず提出してください」…という具合に。

このほかにも、コンプライアンスやワーク・ライフ・バランスへの対応、セクハラやパワハラの防止など、人事から現場のリーダーへ依頼する形で伝達される手続きや経営上の施策がとても増えてきた。現場のリーダーからすれば、人事への期待は「仕事の邪魔をしないでほしい」というのがホンネでしょう。

もう一つは、人事と現場との間で起こる“何が大切なのか”ということに対する意識のズレですね。人事は、現場での社員の評価や育成をもっと支援したいと思っていても、実は現場では、こうした部分への期待というのはさほど高くはないのです。現場のリーダーにしてみれば、自分たちがしっかりやっているという自負がありますから。
むしろいちばんニーズが高いのは、例えば、人が辞めた、メンタルで休んだ、あるいは新しい事業にお客さんがついて至急人を増員したい、という人材の採用や補充に関してが多い。そうしたことへの情報感度や対応のスピーディさといったところが、人事が現場に受け入れられるかどうかの一つの大きなポイントになるのだと思います。

守島基博(もりしまもとひろ) Profile
1982年慶應義塾大学大学院社会学研究科社会学専攻修士課程修了。1986年に米国イリノイ大学大学院産業労使関係研究所博士課程修了、組織行動論・労使関係論・人的資源管理論でPh.D.を取得し、カナダ・サイモン・フレーザー大学経営学部助教授。1990年慶應義塾大学総合政策学部助教授、1999年同大学大学院経営管理研究科教授を経て、現在一橋大学大学院商学研究科教授。主な著書に『人材マネジメント入門』(日経文庫)『人材の複雑方程式』(日経プレミアシリーズ)などがある。


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