jin-jour(ジンジュール) |人材育成、リーダーシップ、モチベーション、メンタルヘルス対策など 人事の視点から、働く人と会社の関係を元気にする情報を発信

ログイン
MENU

メニュー

×

現役ヘッドハンターが指南する“デキる社員”はここが違う 【佐藤文男】 [2011.03.02]

“デキる社員”はここが違うケーススタディ(5)-部下が仕事でミスをした場合


現役ヘッドハンターが指南する“デキる社員”はここが違う(11)
佐藤文男 さとうふみお
佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役

今回の“デキる”社員のケース・スタディは自分の部下がミスをした場合にどう対応するかという内容です。部下がミスをすると、ついつい感情的になってしまい頭ごなしに怒鳴ってしまった経験がある方は意外に多いのではないでしょうか? もちろん部下の叱り方に正解があるわけではありませんが、少なくとも、ここだけは外してはならないという鉄則があります。

■部下が仕事でミスをした場合

部下がミスをした場合の対応を誤ると、課全体へのマイナスの波及効果が出てきてしまいますし、前回のテーマであった課全体のムードを沈滞化させる原因にもなりかねません。それでは、今回は部下を抱える課長(チームリーダー)の立場になって考えてきたいと思います。

     
  Kさんは、さる商社の財務経理部に勤務する30代後半の課長(チームリーダー)で部下を10人率いている。Kさんの目下の悩みは、入社3年目になる若手社員Lさんの扱いである。同じ入社3年間であるMさんに比較して、報告・連絡・相談ができておらず、いつも経理の締めには納期ギリギリで担当部署の四半期決算のまとめを提出してくるので、上司としてのチェック時間に余裕がなくなっている。何度も個別に注意しても改善がみられないLさんに対して、ある時提出してきた決算内容に大きなミスを発見したKさんは、皆の前でLさんを呼びつけて怒鳴ってしまった。さて、このKさんの部下に対する対応はいかがなものでしだろうか?  
     

私も、社員の前で部下を怒鳴ってしまった経験があり、私自身の反省も踏まえますと部下がミスをした場合に、部署や課のみんなのいる前で褒めることはあっても、逆に注意をするのは避けるべきというのが鉄則といえます。

もちろん、Kさんは良かれと思って、みんなの前でLさんを叱責することにより、Lさんの反省や改善につながると思ったのでしょうが、実際には部下がミスをした場合には、この対応は効果的とはいえません。ついミスをしてしまったLさんに対しては、感情を抑えて個別に周囲に声が届かない部屋で部下を注意すべきでしょう。

この際に、なぜLさんがミスをしてしまったのか、今後同じようなミスをしないために、何が原因で何が不足していたのかを明確にさせることがLさんに対するプラスの指導であり、もう一つの鉄則であるわけです。

要はLさんが2度と同じようなミスをしないための対策およびアドバイスをすることがKさんの立場としては最も重要なのです。人間はだれしも状況によっては感情的になってしまい、怒鳴ってしまうこともあるかもしれませんが、一歩進んだマネジメントを目指すのであれば、感情を抑えて対応することが重要です。

私も残念ながらまだそこまでの領域には達しておりませんが、普段お会いする経営者や上場企業の役員クラスの方で一流と思える方の多くは、自らの感情を抑えることができる柔和な顔をされています。

もちろんワンマン経営者をはじめ例外はありますが、感情を抑えることができるかどうかはあなたがマネジメントとして部課長クラスではなく、さらに上を目指すためには感情コントロールは一つの試金石となるでしょう。

さらに付け加えるならば、Lさんが同じミスをしてしまった場合です。既に一度注意したにもかかわらず、同じミスを重ねた場合は、個別での注意は前提ですが「叱る」ことは重要です。同じミスをしたことの重大さを認識もらうために感情にまかせて「怒る」のではなく、理性を持って「叱る」のです。ここでのポイントは「叱る」と「怒鳴る」は別物ということです。

例えば、「怒鳴る」と「叱る」とでは以下のような違いがあります。

怒鳴る
「何度同じことを言わせるんだ! あれほど注意しろと言っただろう。何を考えているんだ」・・・自分本位

叱る
「ここはミスしやすいところで、特に注意しなくてはいけないことは分かっていたよね。じゃあ、なんで同じミスを繰り返してしまったんだ? 処理方法で分からないところがあるのか? それとも、データに何か不備でもあったのか?」・・・相手本位

「怒鳴る」と「叱る」の決定的な違いは、相手の受け止め方にあります。「怒鳴る」場合、Lさんはミスをしたこと自体を反省しても、感情的になっているKさんの言動に聞く耳を持たなくなります。「叱る」場合は、Lさんに対して望ましい行動をとれるように促し、成長の機会を与えることにほかなりません。

これは逆の立場で考えれば分かりやすいのですが、理路整然と、本来であればどうすべきだったのか具体的な行動を指摘されると、納得性も高く、相手も聞く耳を持つようになり、素直に事の重大性を認識しやすいものです。

怒鳴られると事の重大さを認識するより相手に対する嫌悪感が心理的に働いてしまうからです。「怒鳴る」は、単なる自己の保身、自己満足に終わってしまうことを認識しましょう。

最後に、Kさんには、より良いマネジメントを目指してもらうべく、以下の鉄則を外さないことを認識してほしいと思います。

①部下がミスをした場合には個別に注意すること

②ミスの原因を追及し二度と同じミスをしないことを優先してもらう

③もしも同じミスを繰り返してしまった場合には、個別に「怒鳴る」のでなく「叱る」


労務管理、人事評価、ハラスメント対応など充実のコース!

労務行政eラーニング 詳しくはこちら

禁無断転載
▲ ページの先頭に戻る

ログイン

×

人事・労務に役立つ商品・サービス検索

  • カテゴリとジャンルから検索

検索

注目商品ランキング 新着商品