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現役ヘッドハンターが指南する“デキる社員”はここが違う 【佐藤文男】 [2011.01.05]

“デキる社員”はここが違うケーススタディ(1)-上司との人間関係で問題が生じた場合


現役ヘッドハンターが指南する“デキる社員”はここが違う(7)
佐藤文男 さとうふみお
佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役

今回から具体的なケースを取り上げ、“デキる”社員なら、こんな時、こう考える、こう行動するといったを問題解決のヒントを提示していきます。
さて、今回のケースは上司との人間関係で問題が生じた場合についてのケーススタディです。

ケーススタディ(1) 上司との人間関係で問題を抱えているAさん
商社に勤める20代後半のAさんは、海外から帰国して最近自分の上司となったBさんと人間関係がうまくいかず、仕事のうえで衝突することが最近日増しに多くなってきて、仕事に対する意欲がうせてきているとのこと。
前の上司とは人間関係も良好で、うまく仕事が進んでおり、まさに尊敬できる上司でしたが、その方の海外赴任と入れ替わりに日本に帰国して自分の上司となったBさんはとても尊敬できる上司ではなく、Aさんは朝起きて会社に行く際に力が入らない状態になってきていると言います。Aさんの家族も元気のないAさんに気を遣って朝の会話がめっきり少なくなっているらしい。Aさんとしては、現在の状態がこのまま続くようでは会社を辞めて転職をするべきか真剣に悩んでいるとのことです。さて、こんなAさんの打開策とは?

■問題の本質

まずは、Aさんにストップをかけたいのが転職を考えていることです。現実には人間関係が原因で転職に走るビジネスパーソンが多いことは事実ですが、私の人材コンサルタントの経験からして人間関係でトラブルを抱えた場合に転職によって問題が解決する場合は非常に少ないといえます。

なぜなら人間関係で転職する方は、実はご自身にも問題があるケースが多く、したがって転職して環境が変わったとしても、ホッとするのもつかの間に、残念ながら新たな人間関係の火種を抱えてしまう場合が多いのです。

要は、人間関係で悩んだ場合に真正面から向き合って根本的な対処をせず逃避できたとしても、新たに似たような人間関係の問題が出てくる可能性が高いといえます。確かに、どの組織にも周囲から問題児とされる困った人は存在しているもので、その方が人事異動になれば一時的に問題が解決されるケースはありますが、今回のように自分と上司との人間関係の場合には、対処のアプローチを誤まらなければ、逆に将来に役立つプラスの経験に転化できる可能性が非常に高いのです。世の中のビジネスパーソンに共通して当てはまる課題である「自分の上司は自ら選べない」に対して前向きに取り組み、人生をより良い方向に展開させたいものです。

■では、Aさんはどうすべきか

それでは、Aさんはどう前向きに対処すべきかでしょうか。ここでは2つのステップに分けて考えてみましょう。

ステップ1 Bさんを上司として認め、素直に受け入れる気持ちを持つ

良好な関係にあった前の上司のことはきっぱりと忘れ、現在の上司であるBさんとの比較は決してしないようにすることです。すなわち、もはや既にいない上司のことは考えず、Bさんを上司として認め、素直に受け入れる気持ちを持つことが、まずは最初のステップになります。

ステップ2  Bさんとのコミュニケーション(会話)量を増やす

そして、その次のステップとして、上司であるBさんの視点に立ち、部下として自分(Aさん)が良い仕事をするように行動していることを理解してもらうべく、意識して、積極的にBさんとのコミュニケーション(会話)量を増やす。

今までいがみ合ってきた人間関係が、そう簡単には修復はできません。しかし、AさんはBさんとの人間関係の修復を決してあきらめないことです。Bさんに対して、自分(Aさん)の仕事に対する姿勢を認めてもらうことを常に意識しながら行動することで、次第にBさんの態度も変わってくるはずです。

要は部下として上司であるBさんが納得してくれるような立ち振る舞いを考えながら、Bさんとのコミュニケーション(会話)を増やしつつ、日々仕事を進めていくことで、時間はかかりますが徐々にBさんはAさんに対して心を開いてくれるはずです。ポイントは、この姿勢を根気よく続けることです。1カ月から数カ月継続していけば、おそらく今まで問題を抱えていた人間関係も徐々に雪解けしていくことでしょう。Aさんは組織の中では、あくまでもBさんの部下であるわけですから、部下としてBさんの懐に飛び込む努力をしていけば、時間はかかってもBさんも懐を開いてくれるはずですし、おそらくAさんも自分の仕事をBさんに納得し認めてもらえる関係になることでしょう。

■結論

重要なことは、「立場としては部下なのであるから、上司の気持ちを察して自ら近づく努力をして、かつすぐにはあきらめない」ということです。私もヘッドハンターという立場で、数多くの候補者から過去の人間関係に関するさまざまな体験を聞かせてもらってきました。その中で、ある候補者から上司とうまくいっていなかった人間関係を、自らの努力で良好な人間関係に転化できた話を聞かせてもらったことがあります。これこそが、人間として一段成長できた証しとなり、成功体験となって将来また起きるかもしれない上司との人間関係を乗り越える術(すべ)を身に付けたといえるわけです。

結論として、Aさんは転職に走らず、上司であるBさんとの人間関係打開に向けて、前向きに行動を変えていくことです。AさんにはBさんとのコミュニケーションを増やしながら、しばらくはぎくしゃくしながらも、前向きに仕事に取り組んでいくことで1カ月から数カ月の間には人間関係の面で悩むことから徐々に解放されていくことでしょう。

上司を選べないのはビジネスパーソンの宿命です。常に上司との人間関係がうまくいくわけはありません。うまくいかずにトラブルを抱えた時こそ、逆に良い機会と考えて試行錯誤しながらでも上司を認めて上司の懐に飛び込むことで、自分の行動を変えていくことで自らも成長していきます。道は開けるでしょうし、ビジネスパーソンとしてかけがえのない体験になることでしょう。


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