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コンサルタントが世界一やさしく教えるビジネス思考【太期健三郎】 [2011.12.21]

ネット時代の顧客の心理はAIDMAからAISASへ。顧客の変化に、企業はどのように対応する?:コンサルタントが世界一やさしく教えるビジネス思考(18)


コンサルタントが世界一やさしく教えるビジネス思考(18)
太期 健三郎 だいごけんざぶろう
ワークデザイン研究所 代表

前回のコラムでは、顧客の購買心理、プロセスを分析する手法「AIDMAの法則」を説明しました。しかし近年、インターネットの利用拡大や、価格、品質に対する要求の高まりなどから、購買に至るまでの心理プロセスに変化が現れてきました。それが今回ご紹介する「AISAS」(注意→興味→検索→購買→共有)です。

■AIDMAからAISASへ

従来の顧客の購買心理を説明する(古典的な)AIDMA(注意→興味→欲求→動機→購買:アイドマ)は、インターネットの普及などを背景に大きく変化しています。新たなプロセスとして、「AISAS(アイサスorエイサス)」という概念が提唱されてきたのです。

AISASは「注意→興味→検索→購買→共有」というプロセスです。「検索」「共有」が追加されています。

検索(S)とは、興味を持った商品、サービスに関する情報を集めるためにウェブなどを検索することです。インターネットの普及により「Google」で総合検索、「amazon」で書籍、CDのレビュー、「価格コム」で販売価格の比較、スペック(仕様)、売れ筋&満足度ランキング、使用者のレビュー……などさまざまな情報を簡単に集めることができるようになりました。

そして、実際に購入(A)した後、共有(S)という行動が追加されています。購入後に、商品・サービスの感想をブログ、ソーシャルネットワーク、検索で使ったサイトなどに書き込み、他のユーザーと情報を共有するのです。

■高額商品だけではなくなった検索、クチコミ活用

インターネットの普及の初期段階では、車、パソコン、電気製品などの高額な商品について情報収集のために検索がされてきました。近年はそれらに加えて、それほど高額ではない商品、サービスでも同様の情報収集(検索)、共有が行われるようになっています。一例を挙げれば、化粧品のクチコミサイト「@cosme(アットコスメ)」の急速な利用拡大などです。女性の美への追求、こだわり、そして肌との相性、成分などの化粧品という商品の特性を考えれば当然のことかもしれません。

さて、AISASという顧客のプロセスに対して、企業がマーケティング活動で留意することは何でしょう。この活動が適切に行われるか否かが商品の売り上げを大きく左右するのです。

ここでは二点を挙げておきましょう。

〔1〕簡潔でタイムリーな情報発信

一つは、商品、サービスの情報を簡潔に、タイムリーに発信すること。購買を検討している人に商品、サービスの特徴、アピールポイントが伝わるようにします。コンパクトに、分かりやすく伝える工夫をすることが大切でしょう。

その情報は購買検討のための「注目(A)」や「興味(I)」を促しますし、ネットにコピー&ペーストされたり、クチコミに使われたりします。

〔2〕不満、クレームにつながる「負の品質」防止に細心の注意を払う

もう一つは、商品、サービスの品質に細心の注意を払うことです。これは「当たり前のことではないか」「何をいまさら」と思われるかもしれません。しかし、特に注意すべきは品質向上だけでなく、不満、クレームにつながるような「負の品質」を生まないことです。実際に購買、利用した人の不満、クレームなどのネガティブな情報は、驚くほど速いスピードで、広く伝わり、それが商品の売り上げを大きく低下させます。そして、AISASの各プロセスに悪影響を与えてしまうのです。

■インターネット普及によるAISASへの変化はもろ刃の剣?

商品、サービスを購買する際に、多くの情報を簡単に入手できるようになり、消費者にとってはとても便利な時代となりました。しかし、それはある意味で「もろ刃の剣」かもしれません。

現代では、商品情報、クチコミなどの情報だけでなく、「ランキング」情報それ自体が、売り上げを大きく左右します。上位にランキングされることが売り上げを加速させ、超ヒット商品と短命商品の二極化を生んでいます。それは、長い目で見ると顧客の選択肢を減らすことになるかもしれないのです。良いものだけれど、マーケティング活動が得意でない商品やサービスは、消費者の目にあまり触れることなく消えていくことになるからです。

AISASという概念が生まれたとしても、基本的なAIDMAという消費者の心理、購買プロセスが無くなるわけではありません。

マーケティングの担当者は、インターネットがもたらしたさまざまな変化に敏感であることが求められます。そして、わたしたち消費者は、洪水のように膨大な情報の中から必要な情報を上手に集めて、楽しく、賢く購買活動を行いたいものです。


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