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これからの日本企業の生きる道【前川孝雄】
中里良一さん(有限会社中里スプリング製作所社長 )
[2011.07.14]

高い付加価値で欠点を補えばいい:これからの日本企業の生きる道(11)


人づくり、組織づくりの達人に聞く これからの日本企業の生きる道(11)
“気持ちの豊かさ”をトッピングするマネジメントのために②

株式会社FeelWorks代表取締役 前川孝雄

中里スプリング製作所 中里良一 社長編

「嫌いな企業との取引を打ち切る権利」を導入するなど、型破りな経営手法で知られる中里社長の第2回です。企業に元気のない一つの要因として、チャレンジせず、失敗を避けて平均点を目指す人ばかりが増えていることを指摘する中里社長。それでも欠点は隠したいもの。はたしてどうすればよいのでしょうか。

“気持ちの豊かさ”をトッピングするマネジメントのために(2)
高い付加価値で欠点を補えばいい

——確かに、近年の日本社会では働く人々が元気をなくしてしまっていますよね。私も、競争が激しくなった環境要因があるとはいえ、原因の一部は短期的な成果ばかりを追い求めざるを得なくなった企業のスタンスにあると思います。一方で、「働く個人」側が抱えている問題もあるのではないでしょうか。この点についてはどうご覧になっていますか?

私には、多くの人が「平均点」の生き方を目指しているように見えます。自分の言葉を持たず、だれかが言ったことをそのまま借りてきて話すばかりで、欠点を隠して「60~70点取れればいい」と考えてしまう。

このようなスタンスは、おそらく学校や会社で細かくランクわけされてきたことが影響しているのでしょう。「平均点が60点で、この人は70点、あの人は80点……」というように、細かい違いを見て評価するのが当たり前になっているために、“ぶれ”を許せなくなってしまい、「ぶれずに平均を取り続けること」がすべてだと思い込んでいるわけです。また、「減点主義」で評価されてきているために「失敗しないこと」が大事だという価値観に染まってしまうのも問題です。実際、一生懸命やって失敗する人より、何もせず失敗しない人のほうが評価が高いのが日本社会の現実でしょう。結果的に、チャレンジせず、失敗を避けて平均点を目指す人ばかりが増えています。そして多くの人が、平均点を争うだけの「だれも勝者がいない、実りのない消耗戦」に巻き込まれているのです。

私は、働く人が目指すべきは「平均点」ではなく、自分の長所を伸ばすことだと思います。平均的な仕事ができる人はいくらでもいるんです。一つでも突き抜けた長所を持ち、自分に付加価値をつけることに目を向けなくてはなりません。付加価値には市場で値段がつきます。売りになる長所はなんだろう、自分にはいくらの値段がつくだろうと考えてみることです。「平均点を取ろう」と思うと、欠点を隠すことばかり考えがちですが、高い付加価値で欠点を補えばいいんですよ。

——“失われた20年”を過ごして活力を失った日本社会を、東日本大震災という未曾有の自然災害が襲いました。経営環境がより厳しさを増している中、企業がこの不測の事態を乗り越えて前進していくためには、どんなことが必要だとお考えですか?

当社には東北だけで数百社の取引先があります。お客様の中にはかなりの被害に遭われたところもありますから、非常に苦しい状況にあることは理解しているつもりです。そのうえで、あえて言葉を選ばずに言えば、私は「国になんとかしてもらおう」と考えないことが大事だと思っています。「自分たちの力でなんとかするしかないんだ」と思っていれば、今あるものをお互いに分かち合い、感謝の気持ちを持つことができるでしょう。国から補助金などが出たときも、素直に感謝できるはずです。しかし、ひとたび「なんとかしてもらおう」と思ってしまえば、「これだけの補助金では損害をカバーできない」などと不満が先行し、「何をしてもらうか」ばかり考えるようになってしまいかねません。

死に物狂いで再建を目指すなら、同情を求めるのではなく、発想を前向きに転換することです。「損害を○年で取り返そう」というように目標を立て、目標を達成する過程を楽しむ気持ちを持てれば、道は拓けると思います。

中里良一さん
有限会社中里スプリング製作所代表取締役
1952年群馬県生まれ。1974年に立正大学経営学部経営学科を卒業し、東京の商社に入社。主に新規取引先の開拓を行う営業を担当。1976年、父親が経営していた中里スプリング製作所に入社。33歳で代表取締役に就任。「日本一楽しい町工場」を目指したユニークな経営手法がメディアで注目を集める。『不況に負けない「すごい会社」』(新講社)、『楽しい会社を作りましょう~夢を共有できる仕事場の作り方~』(SMBCコンサルティング)、『21世紀、平成時代を生きる若者へ!~ユメ年表を作ろう!~』(文芸社)などの著書がある。


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