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これからの日本企業の生きる道【前川孝雄】
中井政嗣さん(お好み焼き「千房」代表取締役社長)
[2011.06.02]

社員寮の壁に穴。なぜ穴を開けたのか、その理由のほうが大事:これからの日本企業の生きる道(5)


人づくり、組織づくりの達人に聞く これからの日本企業の生きる道(5)
組織づくりと人づくりの要とは?②

株式会社FeelWorks代表取締役 前川孝雄

お好み焼き「千房」
中井政嗣 社長編

創業当初から長らく、社員寮の全部のマスターキーを持っていたという千房の中井社長。こういった具体的な人育てのエピソードを交えながら、「組織づくりと人づくりの要」を考えます。

■組織づくりと人づくりの要とは?②

~社員寮の壁に穴。なぜ穴を開けたのか、その理由のほうが大事~

——近年はコンプライアンスが叫ばれ、個の尊重ばかりが重視された結果、組織の中の人間関係もギスギスしたものになりがちです。企業とそこで働く人々との距離の取り方についてはどう思われますか?

創業当初から長らく、私は社員寮の全部のマスターキーを持っていました。四国や九州など、遠方から働きに出てきた社員を寮に住まわせていたのですが、よく部屋の様子を見に行ったものです。

もちろん、社員からは「人の部屋に勝手に入らないでください」とクレームがきました。私は「俺は暇じゃないから、いちいちお前の部屋を見に行きたいわけがない。だけど、大事な子どもを預かったからには勤務時間以外もちゃんと見ていないと自信を持って受け入れられない。私には責任があるんだ」と言いました。

実際、部屋の様子を見に行って気付いたことがたくさんあります。例えば、昔、ある男子寮で給与明細をにぎったままベッドで寝ている子がいました。よほど疲れているに違いないと思って労働時間を調べたら、勤務状況がずいぶん過酷になっていたことが分かり、すぐに改善するよう指示したんです。部屋の壁に穴が開いていた時は、「よほど店で腹が立つことがあるんじゃないか」と店長に確認しました。壁に穴が開いたことより、なぜ穴を開けたのか、その理由のほうが大事ですからね。

今では私が様子を見に行くことはありませんが、月に1度は店長が見に行っていますよ。社員には「会社が借りている部屋だから会社に責任がある、だからちゃんと見に行くんだ」と言っています。

——世の中には個人情報の開示にナーバスになる風潮もあるため「社員のプライバシーにはできるだけ踏み込まないほうがいい」という考え方もありますが、中井社長は意識的に家族的な組織づくりをされているんですね。

新入社員研修では私の携帯電話の番号を全員に教えています。「仕事で悩んだら、会社の代表番号に電話すれば社長として答えます。1人の大人として相談がある時は携帯に電話して直接言いなさい、そのとき私は社長ではなく、中井政嗣というみんなの“お父さん”です」と伝えているんです。

実際、たまに携帯に電話がかかってくることがありますよ。「仕事でこんなことがあって……」と相談されて、「そりゃだめだ、そんな会社は辞めてしまえ」と言ったこともあります(笑)。

中井政嗣 Profile
千房株式会社代表取締役社長
1945年奈良県生まれ。1961年に中学を卒業し、乾物屋に丁稚奉公。義兄のレストランで修業した後、1973年に大阪ミナミ千日前にお好み焼専門店「千房」を開店。独自の感性で大阪の味を国内外に広め、現在はフランチャイズを含め64店舗を展開している。1986年、40歳にして高等学校を卒業。人材育成の手腕に定評があり、自身の体験を踏まえた独特の持論で社会教育家としても注目を集め、全国各地で講演を行っている。著書に『できるやんか!』(潮出版)がある。

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