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プロが語る 成果を上げる社員の条件【佐藤文男】
日本マイクロソフト 四方ゆかりさん編
[2011.05.25]

日本マイクロソフト 四方ゆかりさんが語る“デキる社員”の条件~人事の仕事は、制度設計など企業の土台作りと、成長戦略を左右する経営企画の両方に取り組める(2/3)


各分野のプロが語る 成果を上げる社員の条件(20)

四方ゆかりさん

(日本マイクロソフト株式会社 執行役 人事本部長)

※肩書きは掲載当時のもの

インタビュアー:佐藤文男(佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役)
文:千葉はるか(パンクロ)

各分野で活躍されている10人の方にご登場いただき、“デキる社員”にはどんな思考、行動様式が求められるのかを解き明かす本シリーズ。第7回のゲスト、日本マイクロソフト株式会社 執行役 人事本部長の四方ゆかりさんに、外資系を中心とするさまざまな企業で得た「人事の仕事」への新たな発見について語っていただきました。

「これまでのキャリアが社外でも通用するかどうか、試してみたい」という思いから転職

-15年勤めたGE Japanを辞め、役員としてAIU保険へ、そしてマイクロソフト(現日本マイクロソフト)へと転職されていますね。ご自身のキャリアについてどのように考えて転職する道を選んだのかを教えてください。

GE Japanを辞めたのは、自分の中で「これまでのキャリアがGEの外に出ても通用するかどうか、試してみたい」という思いが強くなったからでした。そんなときにAIU保険から「執行役員として来てほしい」と声を掛けていただき、お話を伺ううちにAIUへの興味が高まって転職を決意したのです。実際に転職してみて、「自分の人事としてのキャリアが別の会社でも通用するんだ」と実感できたことは収穫でしたね。人事の仕事がある部分では普遍性を持っていることがわかり、うれしく思いました。

四方ゆかりさん (日本マイクロソフト株式会社 執行役 人事本部長)

AIU保険でちょうど3年働いた後、マイクロソフトからの打診を受け、再度、執行役員として転職しました。実は、マイクロソフトはGEの人事の仕組みを導入したうえでマイクロソフト流に作り替えてきたという経緯があります。ですから、転職を打診された際にお話を聞いていて、マイクロソフトの人事の考え方に違和感を抱くことはまったくありませんでした。その一方で、マイクロソフトはソフトウエアの会社ですから、人事にも非常に先進的なシステムを取り入れていたのです。転職を決めたのは、そういった最先端のシステムを持つ企業で人事の仕組みを作っていく仕事に興味を持ったからでした。

人事は、人事制度設計など企業の土台となる仕事と、成長戦略を左右する経営企画の仕事の両方に取り組める

―それぞれの環境で、人事の仕事について新たな発見はありましたか?

改めて、人事の仕事の面白さを感じましたね。一般に日系企業では、人事の仕事に対して“縁の下の力持ち”といったイメージがあるように思います。これは、人事制度を作る、社員の面倒を見るといった面が重視されているからでしょう。しかし、人事にはほかにも重要な役割があります。会社が今後どのようにビジネスを展開し成長していくかといった戦略を考える際、人材が不足しないか、どのような組織体制を作るべきかといった問題は、戦略と切っても切り離すことができません。この点、GEやAIU保険、マイクロソフトでは、人事が企業のトップと一緒に人材に関する経営企画を担っています。つまり人事は、人事制度設計など企業の土台となる仕事と、成長戦略を左右する経営企画の仕事の両方に取り組めるのです。

それから、企業ごとの人事戦略の違いを理解できたこともよい経験になっていると思います。たとえば、GEではよいリーダーを育てることが組織全体を成功に導くという考え方を前提に置き、それにのっとって人事戦略を考えます。一方、マイクロソフトはリーダー育成を大切にするのと同様に、人材全体の底上げを重要だと考えているのです。こうした差異は、企業のカルチャーやトップのものの考え方などによって生まれるもの。たとえばマイクロソフトの場合、会社設立時から参画していたベンチャースピリットあふれる人たちが経営層を占めており、彼らは創業者としての感覚を強く持っています。わかりやすく言うと、「社員一人ひとりに会社のことを好きでいてほしい」という思いが強いと感じますね。一方、GEは非常に長い歴史を持つ企業ですから、成熟した経営の仕組みが確立されています。そして、こうした違いは最終的に人材トレーニングプログラムや報酬体系などにも反映されるのです。人事として異なる企業文化を体験するのは、とても興味深いことだと思います。

企業カルチャーは自然に醸成されるものではなく、リーダーが「何を大事にしているのか」メッセージし続けなくては存続しない

-日本マイクロソフトは、Great Place to Work Institute(GPTW)が毎年発表している「働きがいのある会社」で常に上位に入っています。上司と部下の信頼関係など、社員が働きやすいと思える風土づくりについて、人事部門の責任者としてどのように考えていらっしゃいますか?

佐藤文男さん(佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役)

社員が働きがいを感じられる環境は、当社のカルチャーが生み出しているものだと思います。GPTWはアメリカをはじめヨーロッパの主要国やアジアでも「働きがいのある会社」を調査・発表していますが、マイクロソフトは多くの国で上位に入っているのです。これは、各国固有の文化を超えてマイクロソフトが優れた企業カルチャーを持っていることを示していると思います。

ただし、このような優れた企業カルチャーは、ほうっておいて自然に醸成されるものではありません。企業カルチャーは、リーダーが「何を大事にしているのか」を常にメッセージし続けなくては存続できないのです。ですから私は、社員が働きやすいと感じる風土を保つには、企業トップがいつもオープンに情報を発信することが必要だと考えています。さらに言えば、リーダーの価値観を伝え、同様の価値観を持った人を増やしていくことで会社のカルチャーを維持する努力も必要です。会社がグローバルに事業を展開し規模が大きくなれば、企業のトップが直接的に社員全員に価値観を示し続けることは、物理的に難しくなりますからね。

profile  四方ゆかりさん(日本マイクロソフト株式会社 執行役 人事本部長)
1964年生まれ。1987年に東京外国語大学外国語学部インドシナ語学科を卒業し日商岩井(現双日)に新卒入社。半年後、GE Japanに転職する。1988年、GE医療機器事業アジア部門に異動し、GEと横河電機が合弁により設立した横河メディカルシステム(現GEヘルスケア・ジャパン)へ出向。マーケティング本部を経て1992年に人事部門に異動し、Global Training Programを担当。翌年より2年にわたりGEの人事リーダーシッププログラムに参加し、米国本社勤務を経験。1998年よりGEキャピタルカーリース部門人事総務部長を務め、後にM&AによりGEフリートサービス人事総務部長となる。2001年にGE横河メディカルシステム取締役人事部門長就任。2003年、AIGグループのAIU保険会社に転職し人事担当執行役員となる。2006年2月にマイクロソフト(現日本マイクロソフト)に入社し、現職。

profile 佐藤文男(佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役)
一橋大学法学部を卒業後、総合商社、外資系証券会社、メーカーといった異業種においてキャリアを積み1997年に人材サーチ(ヘッドハンティング)ビジネスへ。2003年に佐藤人材・サーチを設立。
著書は共著1冊を含め転職に関する本を12冊出版。 主な著書に『40歳からの転職術」(日経BP社)、『ヘッドハンティング・バイブル』『転職後、いい仕事ができる人の条件』(共に経済界刊)。今年3月に『転職のバイブル2012年版』を経済界より出版。
佐藤人材・サーチ ホームページ: http://www.sato-jinzai.com/


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