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プロが語る 成果を上げる社員の条件【佐藤文男】
SAS Institute Japan 林 敏さん編
[2011.05.19]

SAS Institute Japan 林 敏さんが語る“デキる社員”の条件~若手社員は、社外に目を向けるより、目の前のミッションを遂行することに努めよ(3/3)


各分野のプロが語る 成果を上げる社員の条件(18)

林 敏さん

(SAS Institute Japan株式会社 執行役員 人事総務本部長)

インタビュアー:佐藤文男(佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役)
文:千葉はるか(パンクロ)

各分野で活躍されている10人の方にご登場いただき、“デキる社員”にはどんな思考、行動様式が求められるのかに迫る本シリーズ。第6回のゲストは、SAS Institute Japan株式会社 執行役員 人事総務本部長の林 敏さんです。
常に人事に軸足を置きつつ、外資系企業での勤務やM&Aの実務経験など、多彩なキャリアを積んできた林さん。最終回となる今回は、若手ビジネスパーソンはどうキャリアアップしていくべきかについて語っていただきました。

仕事の上で「成長する」とは、「より大きな価値を創造できる人材」になること

―20代で最初の転職を経験し、順調にステップアップされてきた経験から、若手ビジネスパーソンが「できる社員」を目指すためにはどんなことに目を向けるべきだと思いますか?

仕事の上で「成長する」とはどういうことかを自分なりに定義すると、「より大きな価値を創造できる人材」になることだと思いますし、企業が必要としているのも、この「より大きな価値を創造できる人材」です。繰り返しになりますが、価値を生む人材になるには、やはりさまざまな挑戦によって経験を積むことが重要だと思います。特に若いうちは、給料などを気にせず苦労をどんどん買って出ることをお奨めします。

林 敏さん(SAS Institute Japan株式会社 執行役員 人事総務本部長)

私自身、新しい領域の仕事を自ら手を挙げて引き受け、よく遅くまで残業をして、休日にも仕事をする日々を過ごしていました。いつの日か、「あいつはこの分野のことをよく知っているから」あるいいは「こういう経験があるから」と認められて、多くのプロジェクトに参画するチャンスがもらえるようになったと思っています。そうやって自分の仕事の領域を少しずつ拡げていきました。

20代のころはたくさん給料をもらえるわけではありませんが、若いうちの仕事は“投資”だと思ってどんどん量をこなし、経験を積むべきだと思います。そうやって経験を積み重ねていくとより広い視野で物事を見ることができるようになり、目の前で起きているさまざまな事象を1つ上の高い視点から見渡すことで抽象化し、次にとるべきアクションを判断できるようになります。この「抽象化能力」は、アクションを起こせる「行動力」と並び、組織を率い経営に携わっていくうえで欠かせない重要なスキルだと思います。著名な経営者がここぞという時に的確な判断と行動を起こせるのは、多様な経験を積むことで全体を見通す力を身に付けているからだと言ってもいいと思います。

若いうちは、社外に目を向けるより、目の前のミッションをよりよい形で遂行するよう努め、仕事を通じてスキルを磨くことを目指すべき

―向上心のある若手ビジネスパーソンは、社外での勉強や人脈作りに力を入れる人も少なくありません。一方で、若いうちは社内の仕事に集中すべきだという見方もあります。転職を考えるタイミングなど、社内外への目配りのバランスをどう考えればよいでしょうか。

私自身の経験を振り返って思うのは、若いうちは与えられた場で自分を鍛え上げていくことが非常に重要だ、ということです。

「石の上にも3年」と言いますが、与えられた環境を大切にすることなく社外に目を向けてもダメなんだと思います。目の前にあるミッションをよりよい形で遂行するように努め、仕事を通じてスキルを磨いていくことを目指すべきだと思います。そうやって仕事をしながら得られる情報があって、初めて、次にどのような方向を目指せばよいかを判断することもできるのです。

私は新卒で入社した会社で3年間人事の仕事を学び、そのうえで「外の世界も見てみたい」という向上心を持ったことで転職に至りました。キャリアアップしていくには、目の前のことをきちんとやり、そのうえで次の段階を目指すというステップを踏むことが重要だと思います。

これは、年齢を重ね社会人として多くの経験を積んだ人であっても変わりません。常に「目の前の仕事で結果を出す」ことを大切にする姿勢は年齢問わず重要だと考えます。

部下とのコミュニケーションにおける重要なポイントの一つは「時間を共有すること」

佐藤文男さん(佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役)

―30代以降は部下のマネジメント力も必要となる人も多いと思います。ご自身の経験を踏まえ、これから部下を持ち人材育成に挑戦する方に向けて、アドバイスをお願いします。

私は、部下とのコミュニケーションにおける重要なポイントの一つは「時間を共有すること」だと考えています。

昨今は直接会話をしなくてもメールでコミュニケーションを完結させることができますが、メールのやりとりだけで共有できるものは限定的です。ですから、一緒にプロジェクトを進める時など、特に直接の部下とはできるだけ顔を突き合わせミーティングを行うようにしています。同じ時間を共有すると、出てくる情報もおのずと深くなるものです。

ちなみに当社では、補完的な手段としてビデオ会議を行うこともありますが、人事のグローバル会議など重要なミーティングは全員集まって開催しています。これは、どんなにIT技術が発達してもやりとりされる情報量には限界があり、やはり顔を合わせて共に時間を共有することが大切だという考え方がベースにあるからだと思います。

部下を育てていくうえでは、失敗を指摘して叱らなくてはならないシーンもたくさんあります。その際、部下が上司の言葉をどのように受け止めるかは、日々きちんとコミュニケーションしているかどうかによって異なります。メールでしかやりとりしていない上司から急に厳しく叱られても、部下が素直に耳を傾けられないのは当然です。まず、日ごろから上司として自分がどのような尺度で物事を判断しているかを部下に伝え、共有化しておくことが必要だと思います。そのうえで、その尺度に従って「なぜダメなのか」を説明したうえで叱らなければなりません。これを怠ると、いくら部下のためを思って叱ったとしても、わだかまりを残すことになりかねません。逆に、普段から膝を突き合わせコミュニケーションをきちんととってさえいれば、部下が自分で失敗に気付けるようになり、叱る必要がなくなってくるものなんだと思います。

profile 林 敏さん(SAS Institute Japan株式会社 執行役員 人事総務本部長)
1985年、東京都立大学(現 首都大学東京)を卒業し日系の商社に入社。1988年、外資系保険会社に転じ人事を担当。給与・報酬制度の運用から、グループ企業を横断する人事制度の改定など多数のプロジェクトを経験する。1998年に外資系IT企業に人事部長として入社。CFOに就任して人事のみならず法務や経理部門も束ね、2004年にはLBOを手掛ける。2006年、日系大手証券会社に転職し、M&Aやグローバル人事など戦略人事を担う。2008年、「働きがいのある会社」として知られる米SAS Institute社の日本法人SAS Institute Japanに入社し、執行役員に就任。人事のプロフェッショナルとして人事制度の拡充や社内環境のさらなる改善などにその手腕を発揮している。

profile  佐藤文男(佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役)
一橋大学法学部を卒業後、総合商社、外資系証券会社、メーカーといった異業種においてキャリアを積み1997年に人材サーチ(ヘッドハンティング)ビジネスへ。2003年に佐藤人材・サーチを設立。
著書は共著1冊を含め転職に関する本を12冊出版。 主な著書に『40歳からの転職術」(日経BP社)、『ヘッドハンティング・バイブル』『転職後、いい仕事ができる人の条件』(共に経済界刊)。今年3月に『転職のバイブル2012年版』を経済界より出版。
佐藤人材・サーチ ホームページ: http://www.sato-jinzai.com/


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