jin-jour(ジンジュール) |人材育成、リーダーシップ、モチベーション、メンタルヘルス対策など 人事の視点から、働く人と会社の関係を元気にする情報を発信

ログイン
MENU

メニュー

×

プロが語る 成果を上げる社員の条件【佐藤文男】
ベネッセコーポレーション 秋元博英さん編
[2011.04.13]

ベネッセコーポレーション 秋元博英さんが語る“デキる社員”の条件~頑張っていれば、だれかが見ていてくれて、ちゃんとチャンスは回ってくる(2/3)


各分野のプロが語る 成果を上げる社員の条件(5)

秋元博英さん(株式会社ベネッセコーポレーション)

インタビュアー:佐藤文男(佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役)
文:千葉はるか(パンクロ)

いろいろな人に意見を聞き、協力を得て仕事を進めるという仕事の基本を学び、30代で新規ビジネス開発部門にプロジェクトリーダーとして抜てきされた秋元さんですが、結果的にビジネスの立ち上げは失敗してしまいました。そんな苦境の中で秋元さんは何を考え、どう行動していったのでしょうか。

―初めて、仕事で大きな挫折を経験されたわけですね。

仕事に対するモチベーションは低下しました。それまでは編集やマーケティング、新規事業開発など直接お客さまとかかわる仕事をしていましたが、ネットビジネス撤退後に配属されたのは、編集プロセスの合理化を推進する事務局。これまで経験のしたことがない、“裏方”の仕事です。おそらくこの異動は、「半年くらいそのポストで何ができるか考えてみるように」という会社からのメッセージも込められていたのではないかと思います。それは私にとって、少なからずショックなことでした。

秋元博英氏

事業部門にいれば、毎日、仕事は山ほどあります。ところが事務局では、「その日やる仕事」が用意されているわけではありませんが、上司は忙しく働いている。いったい何をやればいいかが分からず、上司に「何かできることはありますか」と尋ねたら、「『何でもやるから遠慮なく言ってくれ』という人は必要ない」と言われてしまいました。いまにして思えば、「こういう仕事をしたい」と前向きに相談すべきだったんですね。「何ができるかは担当であるキミ自身が考えろ」、ということだったのだと思います。

―30代前半の働き盛りで「その日やる仕事がない」という状況を迎えて、どんなことを考えましたか?

「別の仕事に挑戦したほうがいいんじゃないか」と思って、一時は会社を辞めることも考えました。でも、転職することをイメージしたとき、自分には市場価値がありませんでした。そこで「ビジネスパーソンとして強みを持たなくてはならない」と気づいたんです。

選択肢は二つありました。一つは、それまで培ってきた編集やセールスプロモーションのスキルに磨きをかけて、社内で一番を目指すこと。もう一つは、いま社内に人財が不足している分野で力を付けること。つまり「レッドオーシャンで勝負するか、ブルーオーシャンを切り開くか」ということです。

考え抜いた末に私が選んだのは、後者にて社内でオンリーワンの人財になることでした。

秋元博英氏、佐藤文男氏

当社はしっかりとコスト管理を行う会社ですが、当時、編集というソフト領域において生産性、という概念は全体として希薄だったように思います。お客さまのために問題解決を図り、常に改善を試みる中で、掛けたコストがお客さまに提供できる価値と見合っていない可能性がありました。ビジネスにおいては、価値を上げるだけでなく、コストや利益率などのデータに基づいて価値を再整理することも必要。分かりやすく言えば、いま10人の編集者でやっている仕事を9人でできるようになれば、1人は新規ビジネスに挑戦できるわけです。そこに着目し、「今後、インプットとアウトプットのバランスを考えられる人財が会社として必要になる」との仮説に至りました。それで編集プロセスの合理化に前向きに取り組もうと決め、事務局の仕事に邁進しました。

振り返って思うのは、頑張っていればだれかが見ていてくれて、ちゃんとチャンスは回ってくるものだ、ということです。私は2年後に事業部門に戻り、2006年には小学生向けの商品開発部の責任者のチャンスをもらいました。このときに新しい商品コンセプトを開発し、市場に投入をしました。それまで、その商品はビジネスにはならないというのが社内の通説でしたが、実際には投入初年度から軌道に乗り、現在もきちんと利益を上げることができています。そういう意味では数少ない成功の一つかもしれません。

秋元博英氏

―挫折をきっかけにオンリーワンの人財を目指したことが、新たなチャンスを引き寄せたわけですね。

そうですね。事務局での2年間の経験は、確実に次の仕事につながりました。2年半ほど前に事業部門を離れ、編集業務のサポートを行う事業基盤室の室長になったのですが、これはまさに編集プロセスの最適化を考える仕事。その後、2009年には当社で開発・販売するすべての商品についての安全性を担保する「商品安全審査センター」部門のセンター長になるなど、管理部門で任される領域が広がっていきました。現在はベネッセグループのJ-S0Xや環境戦略などを担当しています。

profile 秋元博英
株式会社ベネッセコーポレーション コンプライアンス本部 環境活動推進室長/コンプライアンス本部長室長
株式会社ベネッセホールディングス J-SOXプロジェクトマネージャー
1967年生まれ。東京理科大学理学部化学科在学中、福武書店(現ベネッセコーポレーション)にアルバイトとして入社し、コールセンター業務を経験。卒業後に正社員となり、中学生向けの通信教育部門「進研ゼミ中学講座企画編集セクション」に配属される。セールスプロモーション部門、新規開発部門を経て2002年より小学生向け通信教育部門で編集長を務める。2005年に同部門「小学講座事業部中学年ユニット」ユニットマネージャー、2006年に同部門「小学講座事業部商品開発部」部長。2008年、編集業務をサポートする事業基盤室の室長に配属される。2009年に「商品安全審査センター」部門センター長となり、グループ全体のJ-SOXプロジェクトも兼任。2010年より現職。

profile 佐藤文男(佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役)
一橋大学法学部を卒業後、総合商社、外資系証券会社、メーカーといった異業種においてキャリアを積み1997年に人材サーチ(ヘッドハンティング)ビジネスへ。2003年に佐藤人材・サーチを設立。
著書は共著1冊を含め転職に関する本を12冊出版。 主な著書に『40歳からの転職術」(日経BP社)、『ヘッドハンティング・バイブル』『転職後、いい仕事ができる人の条件』(共に経済界刊)。今年3月に『転職のバイブル2012年版』を経済界より出版。
佐藤人材・サーチ ホームページ: http://www.sato-jinzai.com/


労務管理、人事評価、ハラスメント対応など充実のコース!

労務行政eラーニング 詳しくはこちら

禁無断転載
▲ ページの先頭に戻る

ログイン

×

人事・労務に役立つ商品・サービス検索

  • カテゴリとジャンルから検索

検索

注目商品ランキング 新着商品