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プロが語る 成果を上げる社員の条件【社長編】佐藤文男
LIXIL藤森義明社長
[2011.12.15]

日本の会社に行くなら、一番“変革”を求めているところで働きたかった ~プロが語る 成果を上げる社員の条件【社長編】-LIXIL藤森義明社長に聞く(3・完)

藤森義明さん

(住生活グループ 取締役代表執行役社長兼CEO 兼 LIXIL代表取締役社長)


インタビュアー:佐藤文男(佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役)
文:千葉はるか(パンクロ)

各界の一流経営者は、“デキる社員”にどんな思考・行動様式を求めているのでしょうか? 今シリーズでは、LIXIL(リクシル)代表取締役社長の藤森義明さんに、ご自身の体験談も踏まえた“デキる社員”像を語っていただきます。
商社・外資系メーカーを経て、新会社LIXILの社長に就任した藤森さん。最終回となる今回は、その決断の背景と、グローバル人材として自らを磨き続けるために必要なことについて、貴重な経験を基に語っていただきました。

■成長し続けるには、会社にいる時間だけでなく、24時間ずっと自分を鍛えることが必要

―常にご自身の成長を意識されてきたのではないかと思いますが、自分を磨くために大切なことは何だとお考えですか?

人よりも努力し、ずっと自分を磨き続けなくては一流にはなれません。イチロー選手はシーズンが始まると、毎日100%野球のための生活を送り、人よりたくさん素振りをやるわけですよね。あれほどの天才であっても、並々ならぬ努力をしているんです。ビジネスの場でも同じです。成長し続けるには、会社にいる時間だけでなく、24時間ずっと自分を鍛えることです。

藤森義明さん (住生活グループ 取締役代表執行役社長兼CEO 兼 LIXIL代表取締役社長)

例えば英語でビジネスをするなら、当然、英語を上達させなくてはなりません。英語を話せるようになるかどうかは、24時間のうちどれくらいの時間を充てるかによります。つまり、努力でしかないんです。

私自身、若い頃には英語のトレーニングに時間を割きました。アメリカでは60秒間のボイスメールを使ってコミュニケーションすることが多く、部下からも大量のボイスメールが入ります。それに対して端的に、相手に分かりやすいように指示を返さなくてはなりません。最初は、一つのボイスメールを残すのに何度も練習したものですよ。自分の声をテープに録って聞き直し、20回、30回とやり直すんです。すべてのボイスメールに返事をするのに、3時間も4時間もかかった日もありました。でも、それを何年も繰り返すうちに、英語で重要な「ポイントを押さえて話す力」がつきました。

―近年、グローバルに活躍できる人材が必要だという声が高まっています。グローバル人材に求められるのはどのような資質でしょうか。

グローバル化の第一歩は、「異質なものを受け入れること」です。中国人でもフィリピン人でもアメリカ人でも、どんなに異質な背景を持つ人に対しても、偏見を持たず素直に受け入れる気持ちを持たなくてはなりません。

私自身のことを振り返ると、若い頃にイランやアメリカに行った時には、やはり異質なものを受け入れることに抵抗がありました。しかしその殻を破らない限り、グローバルにビジネスをすることはできません。誰かと一緒に仕事をしていくには、相手から尊敬を勝ち得なくてはならないものです。そのためには、違いを認めて互いに尊敬し合う関係を築く必要があります。グローバル人材とは、まず異質なものに対して自分が心を開き、相手の共感と尊敬を得て人を動かすことができる人材のことを言うのだと思います。

■日本の会社に行くなら、一番“変革”を求めているところに入りたかった

―2011年8月にLIXILの取締役代表執行役社長兼CEOに就任されました。この決断の背景をお聞かせください。

60歳は日本では「還暦」ですが、英語では「リセット」と言います。私はこれまで、GEという外資系企業でアメリカ人のようにふるまい、その中でどこまで上っていけるのか、自分自身を試してきました。しかし、60歳を迎えるのを機にリセットするなら、やはり日本人として日本企業を変えることにチャレンジすべきではないかと考えたんです。

GE在籍中も、日本企業から「社外取締役になってほしい」というオファーは数多く受けていましたが、GEの規則で他企業の社外取締役に就任することはできませんでした。それで、「勉強会への参加やアドバイスならいつでもお受けしますよ」とお返事をしていたんですね。すると現・LIXIL会長の潮田洋一郎さんから「勉強会を開きましょう」と声をかけられ、以後2年間、毎月欠かさず勉強会に参加し続けてきました。

LIXILに移ることを決めたのは、潮田さんが本気で会社を変えようとしていることを感じたからです。ウェルチは改革の権化のような人でしたが、やはり変革を起こすという気持ちがないと面白くありませんし、会社が変わらなければ国も変わりません。「日本の会社に行くなら一番変革を求めているところに入りたい」と考えていました。潮田さんは、私がこれまでに会った経営者の中でも、群を抜いて変革への意欲が高いと思います。

―将来的には、LIXILをどのように変革していきたいと考えていらっしゃいますか?

佐藤文男さん(佐藤人材・サーチ株式会社)

5年間の中期経営計画では「住生活産業におけるグローバルリーダーとなる」というビジョンを掲げていますが、私はそれ以上に、ビジョンに向かって成長していけるリーダーがどれくらい現れるかが重要だと考えています。5年後の目標を達成したからといって、企業はそこで終わりではありません。持続的に成長していくには、変革を起こすのと同時に、次世代を変えるリーダーを育てることが必要です。つまり、5年後に新たな目標を立てるためには、その時点で素晴らしいリーダーがいなければならない、ということですね。私がいくら頑張ったところで、1人の力でできることだけで終わっては意味がありません。

ウェルチの前会長のレグ・ジョーンズは、「私のGEへの最大の功績は、ウェルチを後継者に選んだことだ」と言っていました。社長として一番うれしいのは、次世代のリーダーがたくさん育つことです。その人たちが変革を起こし、次世代のリーダーを育て、育ったリーダーがまた変革を起こしていく……そういう会社にすることが、私たちの夢と言っていいのではないかと思います。

藤森義明さん Profile
住生活グループ 取締役代表執行役社長兼CEO 兼 LIXIL代表取締役社長
1951年東京都生まれ。1975年に東京大学工学部を卒業し、日商岩井(現双日)に入社。1981年、カーネギーメロン大学にてMBA取得。 1986年、日本ゼネラル・エレクトリックに転職。1990年、米GEメディカルシステムズ核医学ビジネスゼネラルマネジャー、1992年、CT事業のGMに。 1997年、米GE副社長兼GEメディカルシステムズ・アジアCEOに就任する。2001年、米GE上席副社長に昇格。2005年より日本GE会長兼GE Moneyのアジアプレジデント。2008年より日本GE社長も兼務。2011年8月に住宅設備最大手の住生活グループ 取締役代表執行役社長兼CEO 兼 LIXIL代表取締役社長に就任。

佐藤文男 profile
佐藤人材・サーチ株式会社 代表取締役
一橋大学法学部を卒業後、総合商社、外資系証券会社、メーカーといった異業種においてキャリアを積み1997年に人材サーチ(ヘッドハンティング)ビジネスへ。2003年に佐藤人材・サーチを設立。
著書は共著1冊を含め転職に関する本を12冊出版。 主な著書に『40歳からの転職術」(日経BP社)、『ヘッドハンティング・バイブル』『転職後、いい仕事ができる人の条件』(共に経済界刊)。今年3月に『転職のバイブル2012年版』を経済界より出版。
佐藤人材・サーチ ホームページ: http://www.sato-jinzai.com/


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