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使える!統計講座 【深瀬勝範】 [2010.11.05]

第6回 給与水準を調べる⑥ ~職種別賃金・都道府県別賃金~


使える!統計講座(6)
深瀬勝範 ふかせかつのり

「あの業種の人はいくらぐらい給料をもらっているのか」、「あの地域の給与の相場はどのくらいか」――これらのこともインターネット上に公表されている統計データで分かります。

1.職種別賃金の統計データ

ある職種の給与水準を知りたいときには「職種別賃金」のデータを見ます。職種別賃金が掲載されている主な統計データには、次のものがあります

(1)厚生労働省「賃金構造基本統計調査
(2)人事院「民間給与実態調査
(3)東京都「中小企業の賃金事情
(4)労務行政研究所「ホワイトカラーの職種・職位別賃金

それぞれの統計データの調査区分や特徴は[図表1]のとおりです。

図表1 職種別賃金の主な統計データ

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厚生労働省、人事院、東京都のデータは、各機関のWebサイトに掲載されているので、そこから手軽にデータを入手できます。

2.職種別賃金の見方

[図表2]は、「賃金構造基本統計調査」から10職種の給与水準のデータを引用したものです。「年収(計算値)」は「きまって支給する現金給与額×12(カ月)+年間賞与その他特別給与額」で算出しました。

図表2 主な職種の給与水準

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これを見ると、医師、大学教授などは年収が高くなっています。ただし、大学教授は年齢や勤続年数が他職種より極端に高く(長く)、給与水準の高さには、そうした条件も関係しているものと考えられます。

「賃金構造基本統計調査」は、調査対象が従業員10人以上の事業所の常用労働者に限定されているため、弁護士の労働者数は1350人となっています(これは独立開業している弁護士は調査対象に含まれないためです)。弁護士の平均年収が約680万円というのは一見低いように思えますが、これは独立開業している弁護士の報酬などが含まれていないことが影響しているのでしょう。

医師や営業用大型貨物自動車運転者は、年間賞与支給月数(年間賞与その他特別給与額÷所定内給与額)が他の職種と比較して小さくなっています。医師は年俸制、大型貨物自動車運転者は歩合給制などの給与体系を採用しているところが多いものと考えられます。

このように職種別賃金のデータを使えば、労働者の構成や給与体系の特徴等を踏まえながら、各職種の給与水準をつかむことができます。

3.都道府県別の給与水準データ

給与水準は地域によっても異なります。各地域の給与水準を調べたいときには、「賃金構造基本統計調査」の都道府県別のデータを見るとよいでしょう。

[図表3]は、都道府県別の所定内給与額のデータをグラフ化したものです。給与水準が高いのは東京都、大阪府、神奈川県、愛知県となっています。

図表3 都道府県別 所定内給与額

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ところで、[図表3]を見ると、全国平均の給与水準を上回っているのは47都道府県中わずか6都府県しかありません。「全国平均は47都道府県中の真ん中あたりにないとおかしい」と思った人はいませんか?

ここで注意していただきたいのは、ここでいう「全国平均」とは、「都道府県別給与額の平均額」ではなく「全国の労働者の平均給与額」を指しているということです。実は、給与が高い上位6都府県だけで全国の労働者数の41%を占めており、平均給与が最も高い東京都には全国の労働者の17%が集中しています。したがって、給与の全国平均額が47都道府県中の上位に位置することになるのです。

なお、東京都の平均給与が高いのは、物価が高く、生活費が他の地域よりも多くかかること以外にも、企業の本社部門が集中しており高い給与の労働者が多いことも関係しています。都道府県別の給与水準を見るときには、このような各地域における産業構造や職務内容の違いを踏まえておくことも必要です。


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