jin-jour(ジンジュール) |人材育成、リーダーシップ、モチベーション、メンタルヘルス対策など 人事の視点から、働く人と会社の関係を元気にする情報を発信

ログイン
MENU

メニュー

×

職場のメンタル危険サイン 【鈴木安名】 [2010.06.24]

異動もうつの予感? “セカンド新人”に配慮しよう


鈴木安名医師の 職場のメンタル危険サイン(2)

4月に人事異動となった方々は、6~8月は要注意です! 特に業務の内容が大きく変わる異動のケースでは、メンタルヘルス不調をきたすことも少なくありません。体調チェックのポイントは、やはり「よく眠れるかどうか」です。

Case2 異動:「セカンド新人」のストレス

地方の老舗企業に勤めるBさん(35歳、男性)は会社の業績が不振のため、この春、総務部門から営業部門に異動となりました。

異動前は会社から『営業の手伝いということで、営業マンになるわけではない』という約束もあり、転居を伴う異動ではないので何とかなると思っていました。ところが、現実には人手不足のこともあり、営業推進のノルマも求められます。

当初は「新人に戻ったつもりでゼロから頑張りますのでよろしく」と、気合を入れていましたが、20歳代前半の記憶力ではないため、製品情報を覚えるのにも時間がかかり、お客からは軽くあしらわれる始末。
『同期の連中と同じ年収をもらっているのに、申し訳ない』という引け目ばかり感じていました。

幸い、6月ごろ、異動先の課長から「いろいろ大変だと思うから、僕が直接、Bさんを指導します。まずは、このカタログをよく読んでください」と言われ、課長とともに営業推進にいくことになりました。
課長は「僕のやり方をよく見ていてください」と言いつつ業務のコツを教えてくれました。


解説

現代のように世界的な不況では、どのような企業も経営資源の選択と集中を行わざるを得ません。
Bさんのようにまったく畑違いの異動を命じられる場合もあります。また逆に、営業や製造現場から間接(事務)部門へ、ということもあります。

ところが、業務内容が大幅に変更になる異動が、脳へのストレスになるという産業医学の知識はまだ普及していません。

□ 質と量の負担〜新しい仕事を覚え、人並みにこなすこと

このような異動では、まったく新しい業務(営業)をゼロから覚えるのと同時に、できるだけ早く人並みにこなすことを周囲から求められます。
つまり質と量の負担というダブルパンチが脳に加わります(図表)。勤続年数でいえば社内ではベテランであるため、新入社員に比べて、周囲の期待とプレッシャーも大きいわけです。

□ 仕事への誇りがもてなくなる

Bさんの持っていた総務でのスキルや経験が、直接、営業の仕事に役立つわけではありません。また新人時代とは違って35歳にもなれば記憶力も落ちてくるので、かなりの自信喪失状態になります。
これが、メンタルヘルス不調の発病にすぐつながるかどうかは別にして、上司は後述のような対策をする必要があります。

□ チェックポイントは「よく眠れるか?」

脳の疲労は異動後の3~6カ月にピークとなります。
それまでに、寝つきが悪い、何度も目が覚める、明け方目が覚めて眠れない——など不眠症のサイン(図表)が10日以上続いたら、迷わず専門家(医師、産業医など)のアドバイスを受けましょう。

□ 対策 〜「セカンド新人」にも育成の視点を持つ

業務内容が大幅に変更になった部下(セカンド新人)を持った上司は、以下のことを理解しましょう。

①3~6カ月は手とり足取り教える必要もある

セカンド新人は、知っているように見えて、あるいはできるように見えて、できないのが普通。
その人より勤続年数が長い人、できれば、ケースのように管理職が指導・教育することが望ましいといえます
「やってみせ、言ってきかせてやらせてみて、褒めてやらねば部下は動かじ」という、山本五十六の人材育成についての有名な格言がポイントになります。

②タフそうに見えても、自信喪失状態

かといって新人ではないから、「そんなことも知らないの」「なぜ、覚えられないの」という態度や雰囲気みせると、相手のモチベーションは損なわれます。
ミスや失敗の指摘は、他人のいないところでやるのが良いでしょう。


管理職のeラーニング講座、お試しできます

無料トライアル受付中

禁無断転載
▲ ページの先頭に戻る

ログイン

×

人事・労務に役立つ商品・サービス検索

  • カテゴリとジャンルから検索

検索

注目商品ランキング 新着商品