[2016.01.22]

BOOK REVIEW『働く女子の運命』

濱口桂一郎 著
独立行政法人労働政策研究・研修機構 主席統括研究員 
新書判/256頁/定価780円+税/文春新書 


BOOK REVIEW 
人事パーソンへオススメの新刊





 女性の「活用」が叫ばれて久しいのに、日本の女性はなぜ「活躍」できないのか。社会進出における男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数」では、日本は145カ国中101位という低い数字となっている。その理由は欧米社会と異なる日本独特の雇用システムの違いにあると筆者は指摘する。

 欧米社会では、職務の種類ごとに「ジョブ」を切り出し、その職務を遂行する「スキル」のある者をそこにはめ込む。これに対し、日本では新卒一括採用で社員を入社させ、入社前にどんな職務をやらされるのは分からず、転勤も求められる。長年にわたり企業に忠誠心を持って働き続けられる「能力」や「態度」を備えた者が評価され、受け入れられる「メンバーシップ社会」の構造が、女性を重要な業務・役割から遠ざけてきた大きな要因であるという。

 こうした構造はどのように定着してきたのか。本書は豊富な資料を基に、当事者の言葉・記録を紹介しつつ、富岡製糸場の昔から戦中・戦後の職場で働く女子が置かれた立場、同一労働同一賃金をめぐる議論の曲折、均等法誕生から今日のワーク・ライフ・バランス議論に至る経緯をたどり、雇用システムの問題点を浮き彫りにしている。女性の活躍支援を目前の課題に捉えている企業担当者にとって、雇用社会の在り方までは手に負えないものの、自社にとって何が足かせなのかはここから見えてくるかもしれない。

 



働く女子の運命

内容紹介 

女子の「活躍」をはばんでいるのは、日本型雇用システムだった!“父親が家族を養う”ことが常識だった時代、結婚や育児の「リスク」を抱える女子は、重要な業務から外され続けてきた。本書では当事者たちの肉声を交え、働きづらさの本質を暴く。男性も必読!

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