コンサルタントが世界一やさしく教えるビジネス思考【太期健三郎】 [2011.06.08]

永久保存版! 問題解決の各ステップで使用する主要ビジネス思考一覧:コンサルタントが世界一やさしく教えるビジネス思考(4)


コンサルタントが世界一やさしく教えるビジネス思考(4)
太期 健三郎 だいごけんざぶろう
ワークデザイン研究所 代表

前回は、問題解決の基本的な考え方を説明しました。
問題解決とは何か? そもそも「問題」とは何なのか? 問題解決の基本的ステップ、などについて解説しました。問題解決の概念、構造を理解してもらいたかったのです。
今回は、問題解決の各ステップで使う主要なビジネス思考を紹介します。ステップごとに活用する主要のビジネス思考を一覧で整理しました。
定石としての問題解決のステップに沿って、ビジネス思考を上手に使っていけば、問題解決に要する時間は大幅に短縮され、問題解決の精度も高まるでしょう。

各ステップで使う主要な(代表的な)ビジネス思考を整理すると、次のようになります。

ビジネスパーソンにとって、今後ますます重要性を増す「問題解決力」の流れの中で、各ステップを効率的に、確実に実行するためのビジネス思考を把握しておいてください。

(1)問題の特定

最初のステップでは「解決すべき問題は何なのか?」を特定します。問題を誤ってとらえてしまったり、明確にせずにあいまいのままにしておいたりすると、問題解決はスムースに進みません。「問題の特定」はステップの4つのうちの1つですが、一番大切なステップです。前回も述べたように、「何が問題か?」が明らかになった時点で問題は半分解決されたことになる――といわれています。
まず、あるべき姿(=目指すべき姿、解決された状態)を考えるには、ゼロベース思考が必要になります。ゼロベース思考とは、既成概念、成功体験、社内や自分の常識などの「既成の枠」にとらわれず、自由にまっさらな状態で考えることです。
また、あるべき姿を考える際、ベンチマークという考え方も有効です。そして、現状を理解するために、情報収集・分析力も必要になります。

(2)原因の分析

「問題の特定」ができたら、次に行うことは「原因の分析」です。何がその問題を発生させているのか? 問題の原因を考えます。
原因と思えるものを見つけると、すぐに飛びつき、解決策を考えて実行しようとすることは往々にしてあります。そのために原因を大所高所から複眼的にとらえなくてはいけません。
しかし、多くの場合、問題を発生させている原因は1つではありません。難しい問題であればあるほど、複数の原因が絡み合って問題を発生させています。それらの中から、主要な原因(真因)を見つけ出し、解決すべき優先順位をつけなければなりません。
原因の特定には、論理的思考(ロジカル・シンキング)、創造的思考(クリエイティブ・シンキング)が必要になります。複数の原因を構造的にとらえるために、ロジックツリー、MECE(ダブリなしモレなし)などの思考法を使います。原因を突き止めるための情報収集力や、原因を数値で客観的にとらえる数字力(定量分析力)も忘れてはいけません。

(3)解決策の立案

原因を分析し、真因を特定できたら、その次の解決策を考えます。ここでも、思いついた“良さそうな”解決策に飛びついて、すぐに実行に移してはいけません。フットワークの軽さ、スピードは大切なことですが、焦って「拙速」な対応はよくありません。
解決策(案)を洗い出して、それらを評価して実行すべきもの、実行の優先順位、順番を考える必要があります。
解決策ごとに、実行するために必要なコスト(お金と時間)と効果は異なります。解決策のコストパフォーマンス(費用対効果)を考えて、何を実行するかを決め、実行の順番を考えます。
いくらよい解決策でも実行できなければ意味はありません。「実行できないベストの解決策」より「実行できるベターな解決策」の方が何倍も価値があるのです。
複数の解決策を評価、分析するにはプロコンリスト、QCTというビジネス思考が役に立ちます。

(4)解決策の実行

解決策を絞り込んだら、それを確実に実行しなければなりません。そのためには、十分な計画、準備、段取りが必要となります。そこでは、PDCAサイクル、SMARTな目標設定というビジネス思考が役に立ちます。
また、問題が大きく、難しいほど、それを解決するには、さまざまな障害が立ちはだかることでしょう。実行には、強い意志が必要になりますが、「意志の強さ、弱さ」という精神論の問題で終わらせては意味がありません。
実行には、自分のモチベーション(やる気)、コンディションなどを高く維持するセルフマネジメントのスキルが必要です。
また、実行するためには多様な関係者と協働することも必要になるでしょう。根回し、調整、説得、交渉、議論、現場の巻き込みなど、さまざまなコミュニケーションスキルが役に立ちます。

問題解決力に限らず、多くのビジネス思考に共通していえることですが、「わかる」と「できる」は違います。仕組みを理解しただけでは、できるようにはなりません。問題解決の仕組みを理解し、すばらしい解決策を立案できても、実行できなければ意味はありません。

問題解決力、各種ビジネス思考は、業種、業態、職種を超えた汎用性の高いスキルです。

ぜひ実践の場で問題解決力を使い続け、習得してください。「継続は力なり」です。

禁無断転載
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