コンサルタントが世界一やさしく教えるビジネス思考【太期健三郎】 [2011.05.25]

問題解決力(1)~すべてのビジネスパーソンは問題解決者(プロブレムソルバー)だ!~:コンサルタントが世界一やさしく教えるビジネス思考(3)


コンサルタントが世界一やさしく教えるビジネス思考(3)
太期 健三郎 だいごけんざぶろう
ワークデザイン研究所 代表

問題解決型営業(ソリューション営業)という言葉があります。
経営コンサルタントは顧客の経営上の問題を解決するプロブレムソルバー(問題解決者)だといわれます。
しかし、問題解決力が必要なのはソリューション営業を行う人やコンサルタントだけではありません。今の時代、すべてのビジネスパーソンはプロブレムソルバーであり、問題解決スキルを身に付ける必要があります。企業が提供するほとんどの商品、サービスは顧客の問題を解決するためのものです。
では、問題解決力とはどんなスキルでしょうか? そもそも問題とは何でしょう? 今までやみくもに問題解決に取り組んでいたとすれば、それを理解するだけで問題解決のスピードと精度は格段に高まるはずです。

■問題とは、「あるべき姿」(望ましい姿)と「現状」との差異(ギャップ)のこと

私は問題解決力をテーマにした研修行うとき、最初に「そもそも、問題って何でしょう?」と受講者に質問をします。

「問題・・・ですか? 抽象的過ぎて答えづらいですね」と言う人がいます。

しかし、問題解決について本を読んだり、それらをテーマとする研修を受けたことのある人は、即座に同じように答えます。問題解決力、問題解決技法においては「問題」は明確に定義され、それを学ぶヒトには共通認識ができ上がっているのです。

問題とは「あるべき姿」(望ましい姿)と「現状」との差異(ギャップ)のことです[図表1]

図表1 問題とは何か

このギャップを解消することが、問題を解決することです。

■問題解決のためには、まず「問題の特定」が必要

問題解決で最初にすべきことは、問題の特定(後掲、[図表2]のステップ①)です。そのためには、あるべき姿を明確にする必要があります。

問題解決がうまくいかない原因の多くは、本当の問題を明確にする前に、解決策を考え始めてしまうことにあります。いうなれば、目的よりも手段に目を奪われてしまうため、解決策が単発的になってしまい、体系的な問題解決に至らないのです。逆に、「何が問題か?」を明らかにした時点で「問題は半分解決されたのも同じ」といわれています。

■「ダイエット」を例にとると…
~「悩み」と「問題」は同じものではない

「ダイエット」という身近な例を使って説明していきましょう。

さまざまなダイエットに挑戦しつつも、続かない、リバウンドなどの失敗を重ねて悩む人がいます。このように書いている私も、以前はその1人でした・・・。

「悩み」と「問題」は同じではありません。

ダイエットしたいと思い、あれこれとダイエット法を試すのは、本当の問題を明らかにせず、すぐに解決策に飛びついてしまう典型例です。

「ダイエットしたい」「やせたい」という漠然と思うだけでなく、あるべき姿(望ましい姿)を明確にし、目的をはっきりさせることから始める必要があります。

一口にダイエットといっても目的はさまざまなはずです。幾つか例示すると、以下のようなケースが挙げられます。

①太り過ぎでメタボ(コレステロール値、体脂肪率、中性脂肪率など)を解消したい

②夏の海水浴シーズンまでにウェストのたるみを引き締めたい

③太り気味で丸ぽちゃの顔をスッキリさせたい・・・etc.

あるべき姿によって問題は異なり、当然のこととして解決策も変わってきます。
①では、あるべき姿はメタボ解消、健康体の獲得で、体重や見た目ではありません。解決策は、食事、運動などになるでしょう。

②では、あるべき姿は、健康ではなく、ズバリ「見た目」ですね。問題は、理想の姿と現状の「たるんだウェスト」とのギャップです。解決策としては、食事、運動(特に腰まわりのシェイプアップ運動)、エステ、裏技としては脂肪吸引などもあるかもしれません。

③も、あるべき姿は②と同様に「見た目」ですが、対象としている部位や抱えている悩みが異なります。解決策の例としては、食事と、顔の筋肉運動、フェイシャルマッサージなどになるでしょう。しかし、真の目的は? と考えていくと、“スッキリ顔”だけでなく、ほかにも化粧、表情、話し方などについても考える必要が出てくるかもしれません。

■あるべき姿、目的、問題を明らかにするプロセスで、解決するための手法が絞り込まれ、モチベーションが高まる

上記のように、あるべき姿は異なるにしても、あるべき姿、目的、問題を明らかにするというプロセスで、解決するために取るべき手法が絞り込まれ、解決に向けたモチベーションが高まることは共通していえることです。こうしたステップを踏むことで失敗、挫折せず、成功する確率が高まるのです。

今回のコラムのまとめとして、問題解決のステップを示します[図表2]

図表2 問題解決のステップ

次回(問題解決力②)では、問題解決の各ステップで、どんなビジネスフレームワークを使うかを説明します。

禁無断転載
▲ ページの先頭に戻る

シリーズ記事

キーワード

ログイン

  • ログイン

人事・労務に役立つ商品・サービス検索

  • カテゴリとジャンルから検索

検索

注目商品ランキング 新着商品